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ノロウイルス腸炎について
院長ブログ
2021年06月13日(日)
ノロウイルス腸炎が再度流行しています。

ノロウイルスには遺伝子型がいくつもあり、短期間に繰り返し罹患することもあります。
典型的な経過は、頻回の嘔吐から始まり、発熱、腹痛、下痢をきたしますが、3日以内に改善することが多いです。

ノロウイルスの検査もしておりますが、
保険適応は ➀3歳未満、②65歳以上、③悪性腫瘍がある、臓器移植後、免疫不全がある
となっており、全員に検査するのは困難で、感度は80%ほどです。また結果がわかっても治療方針は変わりありません。ただ重症例や胃腸炎と確信できないときなどには有用と思います。

治療法は、特効薬はなく、自然に治るのを待つしかありません。吐き気が治まってから、少量ずつ頻回に水分を摂るようにしましょう。
水分が摂れない状況が続けば、点滴なども施行いたします。

ノロウイルスは感染力が非常に強く、わずかなウイルス数でも感染する上に、アルコールで死滅しないというやっかいなウイルスです。
感染経路は、経口感染で、下痢や嘔吐を処理したところやトイレのドアノブなどから感染します。
予防には、30秒以上かけて流水と石鹸による手洗いと、次亜塩素酸ナトリウムを用いた清拭が望ましいとされます。

また、保育園や学校への参加は、規定はありませんが、嘔吐や下痢が改善後24時間経てからと説明しています。
症状が改善してから、保育園や学校へ行くようにしましょう。親御さんの診療も一緒にやってますので、お気軽にご相談ください。